退職金なしでは老後生活が不安!リタイアまでにすべき対策方法3選

老後を支える資金と聞いて真っ先に思い浮かぶのは退職金ではないでしょうか?

退職金制度は、大きく以下の2種類に分けられます。

《退職一時金制度》
退職時に一括で退職金を支給。
《退職年金(企業年金)制度》
一括ではなく一定期間または生涯にわたって一定金額が年金として支給。

収入が減りがちな老後生活において、退職金があると心強いですよね。

しかし、最近では退職金なしの会社が増加傾向にあるんです。

もしあなたの会社が退職金なしの場合、どのような対策をすれば不安のない老後を迎えられるのでしょうか?

本記事では、

  • 退職金なしの場合、老後までに準備すべき資金のシミュレーション
  • 退職金なしの場合どんな対策をするべきか、おすすめ対策方法を3つ紹介
  • 退職金の有無に関わらず、効率的な老後資金対策のために知っておきたいこと

についてまとめました。

退職金なしの会社にお勤めで老後が不安な方、どう対策すべきかお悩みの方におすすめの記事です。

退職金なしの会社って意外と多い!

「退職金制度ってどの会社にもあるものじゃないの?」「退職金なしって違法じゃないの?」とお思いの方もいるでしょう。

しかし、実は退職金の支払いは法律で義務化されていません。就業規則に退職金制度がある旨が記載されている場合を除き、「退職金なし」は違法ではないんです。

そして最近ではそんな退職金制度がない会社がどんどん増えてきています。

退職金のない会社の割合は?

企業規模別退職金制度の有無割合
(※厚生労働省 就労条件総合調査結果より筆者作成)

上記表を見ると、退職金制度なしの会社はなんと約20%。

企業規模の小さい会社ほど退職金制度がない割合が高い傾向にあるため、大企業にお勤めの方の中には退職金に対して何の心配や不安がない方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、退職金制度が整っている大企業でも、安心してはいられない事情があります。

退職金が出ても安心できない!金額は減少傾向

既出の通り大企業でも退職金なしの会社がじわじわ増えてきていることに加え、支給される退職金の金額自体も減少傾向にあるんです。

退職金額推移
(引用:金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書

退職金金額はピーク時には3000万円以上でしたが、最近では2000万円前後と、4割程減少。老後資金としてあてにしていた退職金が、いざ退職してみたら思っていた金額より少ないと慌ててしまいますよね。

さらに、年金の支給額までも引き下げ傾向にあります。

コロナ禍で経済が低迷する中、年金受給者の収入が減る。公的年金は国民年金、厚生年金ともに月々の支給額が引き下げられる。6月支給分から反映される。現役世代の賃金水準の低下に合わせて年金支給額を抑える新ルールが適用されたためで、17年度以来4年ぶりの引き下げだ。
(引用:朝日新聞

加えて日銀は年2%の物価上昇(インフレ)率を目標に掲げているので、今後年々物価が上がっていくでしょう。

つまり、物価は上昇しているのに頼みの退職金や年金は減っていくという状況に。

想像するだけでも苦しい状況ですが、そんな中退職金なしでも不安なく暮らしていけるほど老後資金は十分なのでしょうか?

退職金が出ない場合、老後資金は足りるの?

ここで、退職金なしの場合の老後生活を具体的にシミュレーションしてみましょう。

貰える年金はいくら?老後生活をシミュレーション

日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2階建て構造です。

国民年金:20歳~60歳未満の国民に加入義務
厚生年金:会社員・公務員対象で国民年金に上乗せ給付する制度

参考までに各年金の平均受給額は以下の通り。

男性 女性
厚生年金 約17万円 約11万円
国民年金 約5.6万円 約5.6万円

(参考:令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況

実際の金額は、共働きなのかや夫婦どちらが専業主婦・主夫なのか、勤続年数、納付月数、給与などによって変わってきますが、総務省の調査によると、世帯別の年金額の平均は以下の通りです。

高齢夫婦無職世帯平均:約21万円
高齢単身無職世帯平均:約11万円

(引用:総務省 家計調査年報(家計収支編)2019年

このようにおおよその年金受給額がわかると、次章で紹介する老後の必要資金額も把握しやすくなるので、ご自身やパートナーの年金受給額がいくらほどになるか、以下サイトも参考に一度算出してみると良いでしょう。

老後に必要な資金はどのくらい?

リタイア後の収入の目安を把握したところで、今度は老後生活にはどれほどの資金が必要になるか見てみましょう。

以下は、総務省による仕事をしていない高齢夫婦世帯の生活費を調査した結果です。
高齢夫婦無職世帯の家計収支
(引用:総務省 家計調査報告(家計収支編)2019年

これによると、高齢夫婦無職世帯の生活費の平均は、月額約26万円

もし老後の収入が年金だけ(世帯平均約21万円)とすると、約5万円の赤字になります。

「人生100年時代」に突入するとも言われているので、既出のデータをもとに65歳の定年後~100歳までに必要な金額を計算してみましょう(計算の便宜上夫婦の年齢は同じとします)。

毎月の収入:約21万円
老後の1か月の生活費:約27万円
毎月の赤字額:約6万円
65歳の定年後~100歳に必要な資金:6万円×12ヵ月×35年=約2520万円

このように、老後には年金以外に最低でも2500万円程が必要ということがわかります。

ちなみに、「夫婦2人が趣味や旅行等ゆとりある老後生活を送るために必要な資金額はいくらか」という意識調査では、平均36.1万円が必要という結果に。

 

老後必要資金調査結果
(参考:生命保険文化センター 令和元年度 生活保障に関する調査より筆者作成)

よって、ゆとりある老後生活を送るとなると必要資金額は5000万円以上にまで膨らむこともありえます。

あくまで平均値から算出した目安金額ではありますが、リタイア時に退職金というまとまった資金が入らない方はなおさら、不安なく安心して老後を暮らすために何かしらの対策が必要ということがお分かりいただけたかと思います。

とはいえ、数千万円という金額はこつこつ節約するなどでは到底達成できない金額ですよね。

そこで、退職金なしの場合に不足する老後資金を補う対策としておすすめしたいのが資産運用です。

資産運用と言っても種類は様々。そこで続いてはタイプ・年代別におすすめの資産運用方法をご紹介します。

退職金なしの人がすべき対策とは?

退職金が出ない分、老後に向けて資産運用で財産を増やしながら対策したいもの。

ここでは、リスク度合いや運用の効率性の面からおすすめしたい運用方法3つをピックアップしました。

保険

実は、貯蓄型保険も資産運用の手段として利用できるのはご存知でしょうか?

貯蓄型保険の例

  • 終身保険
  • 学資保険
  • 個人年金保険
  • 養老保険

一定期間保険料を払うことでいざという時に保障が下りますし、契約後は毎月自動で引き落とされるのみと手間がかかりません。

ただし、途中で解約すると元本割れする可能性があるため、長期間にわたって保険料を払い続ける必要があります。

そのため、長期間手を付けなくてもよい資金がある方におすすめでしょう。

収益性 低(年1%以下)
リスク度
難易度
メリット ・運用は保険会社が行うので手軽に始められる
・いざという時に保障が下りる
・生命保険控除で節税効果もある
デメリット ・途中解約すると解約返戻金が元本割れする可能性がある
・返戻率が低く思ったより資産が増えない
向いている人 ・長期間手をつけなくてよい余裕資金がある人

老後対策に特化した保険:個人年金保険・養老保険

個人年金保険と養老保険は、老後資金を準備するための保険です。

年金保険:支払った保険料は運用され、所定の年齢になった時に保険金(年金)を受け取る保険(積立期間で死亡した場合は、それまで積み立てた保険料が死亡保険金となる)。

養老保険:満期までに契約者が死亡した場合、満期まで生存していた場合のどちらも同額の保険金を受け取ることができる。

どちらも公的年金に加えて老後資金を蓄えられるというメリットがありますが、特に養老保険は保障と資産形成の2つの目的を兼ね備えた保険のため、保険料は割高です。

また、保険は満期前に解約すると元本割れするリスクや、見直しがしにくいという側面も。

加えて個人年金保険の返戻率は104~106%程度と、思ったより資産が増えないのが本音です。

続いて紹介する運用方法のように、同じ期間でより大きいリターンの見込める金融商品もあるので、保険の契約前は慎重に検討すると良いでしょう。

投資信託

投資のプロが投資家に代わって運用し、運用で出た利益を投資者へ還元する仕組みの投資信託。

月1万円程度の少額から投資ができることに加え、複数の商品に投資する言わばパッケージ商品を購入するだけで良いため、投資初心者も分散投資しやすいというメリットがあります。

ただし日経平均株価やTOPIXといった市場平均に沿った運用が主となるため、下落相場の時は利益が出にくいというデメリットも。

また、購入時や売却時にかかる手数料や、投資信託の保有中の運用コスト(信託報酬)が割高になりやすいため、購入前には手数料とパフォーマンスが納得いくものなのか注意して確認する必要があります。

最近は購入手数料が無料であるノーロードファンドや、信託報酬率を極力下げたファンドも増えてきているので、低コストでリターンとのバランスが良いファンドを見つけて投資できると良いですね。

収益性 中(年3~5%)
リスク度
難易度
メリット ・運用をお任せできる
・商品数が多く自分にあったものを選びやすい
・少額から分散投資ができる
デメリット ・相場が下がると利益が出にくい
・手数料が割高になりがち
向いている人 ・少額から投資したい方
・プロの手を借りて運用したい方

投資信託での資産運用時に活用したいのが、税制優遇制度のNISA・つみたてNISAとiDeco(個人型確定拠出年金)です。

お得に投資できるNISA・つみたてNISA・iDeCo

せっかく投資で利益を出したのに、そこには約20%の税金がかかってしまいます。

しかし、NISA・つみたてNISA・iDeCoでは、以下表内のはじめとする条件下のもと一定の投資額で生じた利益が非課税に。

お得に資産運用ができるので積極的に活用していきましょう。

NISA つみたてNISA iDeCo
非課税対象商品 株式・投資信託 金融庁指定の投資信託・ETF 預貯金・投資信託・保険
年間投資限度額 120万円/年 40万円/年 14万4000~81万6000円
※職業、加入年金制度により異なる
運用可能期間 最長5年 最長20年 60歳まで
資金の引き出し いつでも可 いつでも可 原則不可能
特徴・向いている人 ・幅広い商品から選べる
・積立・一括購入どちらも可能
・投資金額や商品の面でつみたてNISA
・選べる商品は限定的
・積立のみ可能
・コツコツ投資向け
・公的年金に上乗せできる私的年金制度
・毎月の掛金に応じて所得税・住民税が節税できる
・老後資金を準備し

各制度によって対象の金融商品や年間投資限度額が変わってくるので、一度ご自身にあった制度はどれかじっくり検討してみると良いでしょう。

最後にご紹介するのは、投資信託と同じく投資のプロに運用をお任せしつつハイリターンも狙えるヘッジファンドです。

ヘッジファンド

ヘッジファンドは、ファンドマネージャーに運用をお任せしてくれる点は投資信託と同じですが、不特定多数の投資家を募集対象とする投資信託とは異なり、限られた人数の投資家のみが投資できるファンドのため、より運用の自由度が高いのが特徴です。

そのため、ヘッジファンドは下落相場でも利益を狙いやすく、どのような相場環境でもプラスリターンを狙いに行く絶対収益を基本としています。

手数料体系も、投資信託では投資額に対して運用成績の良し悪しに関係なく固定で差し引かれる一方、ヘッジファンドは利益が出た時にまとまった手数料が発生する成功報酬が基本。

このように、下落に強く、かつ結果至上主義スタイルとメリットの多いヘッジファンド。

ただし最低投資額が1000万円程と、投資ハードルはやや高め。まとまった資金がある方だからこそ可能な運用先と言えるでしょう。

また、年10%以上というハイリターンを狙えるのは魅力的ですが、ファンドによってはハイリスクハイリターンの投資方法等で運用されるものもあるため、ご自身のリスク許容度に見合ったファンド選択がポイントです。

収益性 高(10%以上)
リスク度
難易度
メリット ・運用お任せで手間いらず
・年利10%以上を狙うこともできる
・比較的自由な運用ができ、相場が悪い時もリターンを狙える
デメリット ・最低投資額が高額
・ネット状に情報が少ない
向いている人 ・プロの力を借りて効率よく資産運用したい方
・まとまった資金のある方

ヘッジファンドはネット上に情報が少ないこともあり、初心者の方が自分に適したファンドを探すは一苦労です。ここでは筆者おすすめのヘッジファンドもあわせてご紹介しておきますので、興味のある方はチェックしてみてください。

おすすめはBMキャピタル

bmキャピタル
(引用:BMキャピタル)

BMキャピタルの投資対象は国内中小株。その中でも企業価値は高いのに市場で評価されてず埋もれている割安銘柄を買い、価値が上昇したら売却するバリュー株投資を主としています。

BMキャピタルはこの銘柄発掘力に長けており、企業価値と株価上昇を内部から促すために、投資先企業に足を運び経営者と対話を通じて提言するアクティビストとしても活動。

そんなBMキャピタルは、

  • 平均リターン、年10%~20%
  • 2013年の運用開始以降マイナスになった年がない

と、安定した運用を見せています。

それもそのはず、運用の要となるファンドマネージャーは東大出身で、有名投資銀行バークレイズでの勤務経験ありと超エリート。

加えてバリュー株投資は底値で株を購入するのでそもそも値下がりしにくく、値動きも穏やかなので運用も比較的安定しています。

実際に株価大暴落のあった2018年やコロナショックのあった2020年でも、プラスで決算を迎えられています。

より詳しいBMキャピタルの過去実績や運用方法などの情報は、公式サイトから資料請求や問い合わせが無料で可能です。

執拗な勧誘もないので、気になることは一度お気軽に連絡してみると良いでしょう。

また、BMキャピタルのファンド実態や実際に筆者が同社に投資してみて気づいたことをまとめた記事もあるので気になる方はぜひご一読ください。

効率的な老後資金対策のために知っておきたいこと

最後に、退職金なしの方が老後に向けた対策を成功させるうえで知っておきたいポイントを3つお伝えします。

支出の見直し・転職も一つの手

資産運用でお金を増やすのと同時に、支出や現在の給与の見直しをするのも有効でしょう。

いくら投資で収益を出しても、出ていくお金が大きいとなかなか資産がたまりません。

家賃や光熱費、通信料金など日頃の支出から、削れるものがないか見直してみると、毎月の積み重ねで年間で数十万円減らせた!なんてこともありえます。

また、退職金のない会社から退職金のある会社へ転職したり、より年俸の高い会社に転職したりするのも一つの手です。

ただ、転職したものの、会社の都合等で減俸になったり退職金制度がなくなったりする可能性がないわけではないので、そのようなリスクも考慮したうえで検討するとよいでしょう。

資産運用のスタートは早めにすべし

これから投資を始める方の中には「投資は危ないから避けたい」「不安だから資産運用はもう少し勉強してから始めよう」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、資産運用のタイミングが遅れる程、短期間で老後に必要な資産を準備する必要があります。

老後に必要な資金額には変わりはない(むしろインフラでもっと増える可能性も…!)ので、必然的に投資額は大きく・狙うリターン率も大きくなり、ハイリスクハイリターンでの運用方法を選択せざるを得なくなるでしょう。

一方で運用期間が長期間の場合は、運用成果の振れ幅が小さく、比較的安定した運用ができるという調査結果もあります。

長期投資効果
(引用:日本証券業協会

そのため、リスクを抑えて安全に資産運用するには、少しでも早く投資を始めた方が良いんです。

また、長期投資の場合、効率的な資産形成を助ける複利効果も期待できるんですよ。

複利運用で効率的に

《複利運用》元本+投資で得た利益を追加して運用する
《単利運用》利益を元本に加えずに運用する

複利運用を続けることで、雪だるま式に資産が増えるため、より効率的な資産運用が期待できます。

複利効果があるのとないのとでは、以下の図のように将来の資産に大きな差が。

複利運用の仕組み
(引用:みずほ証券

さらにこの複利効果は、投資期間が長いほどその効果が増大します。

このように運用の安定性・効率性のためにも、退職金なしの方は尚更なるべく早くそして長期目線で運用するのがおすすめです。

不安を乗り越えて投資を始めてみよう

今回は、退職金なしの場合、老後に向けてどのような対策をするべきか、対策に適したおすすめ金融商品をご紹介しました。

退職金の金額自体が減少傾向にある今、退職金制度のある方も安心してはいられませんが、退職金が出ない方は特に早くに対策を始める必要があります。

投資が初めての方は不安も多いかとおもいますが、自分のリスク許容度に適した方法であれば無理なく運用することも可能です。

不安なく安心して老後を迎えるためにも、今回ご紹介した金融商品などをはじめご自身にぴったりの運用方法探しを始めてみてはいかがでしょうか?

今回記事中でご紹介した運用方法の中でも、ヘッジファンドについて初めて聞いた・よく分からないから不安という方も多いかと思うので、興味のある方は以下の記事も是非参考にしてみてください。