国内ではメガバンクに次ぐ規模の大手りそな銀行。
そんなりそな銀行の特徴は、自行で信託も取り扱う「都市銀行×信託銀行」の独自のビジネスモデル。
りそな銀行の担当者は一人ひとりが信託運用のノウハウを身に着けているそうです。
本記事では、そんなりそな銀行で退職金の運用をしたいという方のために、現在取り扱いのある退職金定期預金プランやその他おすすめの金融商品をまとめました。
本記事で紹介している退職金運用先
- 退職金定期預金プラン
- 相続金定期預金プラン
- 新規向け定期預金プラン
- NISA、定期預金、金銭信託、外貨預金、個人向け国債
- ヘッジファンド
退職金定期預金プランはもちろん、退職金の運用におすすめの預け先を探している方は是非参考にしていただけたらと思います。
りそな銀行の退職金運用向けプラン
りそな銀行には様々な金融商品がありますが、中でも退職金や相続資金の運用には、受け取りから1年間だけ利用できる専用プランが用意されています。
そんなりそな銀行のイチオシの資産運用プランは、退職金や相続資金を受取られた方におすすめな以下の2コース。
- 退職金コース
- 相続資金コース
さらに、これから資産運用をこれからはじめる方、久しぶりに運用再開される方におすすめな以下のコース。
- 新規コース
この記事では、これら3つのコースの詳細説明とりそな銀行で購入可能なその他金融商品の簡単な紹介、りそな銀行では購入できないものの、中低リスクで10%以上の利回りが期待できるおすすめの運用先の紹介という構成でお話していきたいと思います。
では、それぞれのプランの条件を細かく見ていきましょう。
りそな銀行の退職金コース・相続資金コース
まずご紹介するのは、退職金や相続資金を受け取った方のために用意された専用プラン。
その名も「退職金コース」と「相続資金コース」です。
(相続資金コース)相続により、1年以内に資産を受け継いだことを確認できる書類を掲示できる方
「対象者」こそ異なるものの、この2つのコースの仕組みはほぼ同じ。
ですので、この記事では2つのコースをまとめてご紹介したいと思います。
「退職金コース」「相続資金コース」は投資商品と円定期預金を同時にお申込みすることで定期預金の金利がお得になるという商品。
ただし、申込額によって加入するプランが異なります。
- 総額500万円以上1000万円未満
- 総額1000万円以上
まずは総額500万円以上1000万円未満のプランから詳細を見てみましょう。
退職金コース・相続資金コース:総額500万円以上1000万円未満のプランの場合
総額500万円以上1000万円未満のプランの場合、円定期預金の金利が通常年0.125%(税引前)(参考)のところ、当プランの利用で金利は年3.0%にアップします。
※上記特別金利は当初3ヵ月のみの適用となり、その後は満期時点の円定期預金3ヵ月ものの店頭金利となります。
以下は円定期預金250万円と投資信託またはファンドラップ250万円を同時に申し込んだ場合のイメージです。
円定期預金に預けていた250万円の運用で得られる利息は約14,937円。
ここに投資信託またはファンドラップの利益も追加されるといった形です。
プランの詳細は以下の通り。
対象者 | 「退職金コース」退職金の受取日から1年以内の方 「相続資金コース」相続により、1年以内に資産を受け継いだことを確認できる書類を掲示できる方 ※りそな銀行に振込または他行から預替えた退職金での申し込みとなる ※りそなファンドラップの新規契約金額は300万円以上。りそなファンドラップ(ウェルカムプラン)は対象外。 ※一人1回限り利用可能 |
---|---|
預入金額 | 投資信託・りそなファンドラップ(50%以上)と円定期預金(50%以下)を同時に総額500万円以上1,000万円未満 |
期間 | 3ヶ月 |
円定期預金3カ月もの金利 | 年3.0%(税引後 年2.390%) |
満期後の適用金利 | 満期時点の一般円定期預金3カ月ものの店頭金利を適用 |
申し込み | りそな銀行の店頭のみで受付 |
「退職金コース・相続資金コース:総額500万円以上1000万円未満のプラン」は円定期預金3カ月もの金利が年3.0%(税引後 年2.390%)になるというプランです。
2023年11月以降、「マイナス金利解除」に伴い大手銀行を筆頭に定期預金の金利引き上げを開始しましたが、それでも通常の定期預金の金利は0.125%~高くても0.7%程度。
それを考えると非常に金利の高い退職金定期預金プランであることが分かりますね。
しかし注意するべきは、特別金利の適用期間。
特別金利の適用は申込から3カ月間のみとなっていて、その後は通常の3カ月ものの定期預金の金利が適用される設定になっています。
ですので退職金の運用にこのプランを利用するにしても、3カ月満期で解約し、さらに金利の高い別の銀行のプランや運用商品に乗り換えるのが良いでしょう。
逆に、このプランの対象期間は退職金・相続金を受け取ってから1年以内となっていますので、期間内であれば他の銀行のプランを利用した後で、りそな銀行に切り替えるということも出来ますね。
では次に「退職金コース・相続資金コース:総額1000万円以上のプラン」の場合も見てみましょう。
>>りそな銀行の投資信託・ファンドラップについての詳細はこちら
退職金コース・相続資金コース:総額1000万円以上のプランの場合
こちらのプランも「総額500万円以上1000万円未満のプラン」と同様に円定期預金と投資信託またはファンドラップの抱き合わせとなっており、仕組みは金利や預入金額を除きほとんど同じです。
総額1000万円以上のプランの場合、円定期預金の金利が通常年0.125%(税引前)(参考)のところ、当プランの利用で金利は年7.0%にアップします。
※上記特別金利は当初3ヵ月のみの適用となり、その後は満期時点の円定期預金3ヵ月ものの店頭金利となります。
以下は円定期預金500万円と投資信託またはファンドラップ500万円を同時に申し込んだ場合のイメージです。
円定期預金に預けていた500万円の運用で得られる利息は約69,712円。
ここに投資信託またはファンドラップの利益も追加されるといった形です。
プランの詳細は以下の通り。
対象者 | 「退職金コース」退職金の受取日から1年以内の方 「相続資金コース」相続により、1年以内に資産を受け継いだことを確認できる書類を掲示できる方 ※りそな銀行に振込または他行から預替えた退職金での申し込みとなる ※りそなファンドラップの新規契約金額は300万円以上。りそなファンドラップ(ウェルカムプラン)は対象外。 ※一人1回限り利用可能 |
---|---|
預入金額 | 投資信託・りそなファンドラップ(50%以上)と円定期預金(50%以下)を同時に総額1,000万円以上 |
期間 | 3ヶ月 |
円定期預金3カ月もの金利 | 年7.0%(税引後 年5.577%) |
満期後の適用金利 | 満期時点の一般円定期預金3カ月ものの店頭金利を適用 |
申し込み | りそな銀行の店頭のみで受付 |
こちらも先ほどと同様に、特別金利の適用は申込から3カ月間のみとなっていて、その後は通常の3カ月ものの定期預金の金利が適用される設定になっていますので注意をしましょう。
では、続いて「新規コース」について見ていきます。
>>りそな銀行の投資信託・ファンドラップについての詳細はこちら
りそな銀行の「新規コース」とは
続いてご紹介するのは、りそな銀行おすすめの資産運用プラン「新規コース」。
りそな銀行の「新規コース」は、
- これから資産運用を始めたい
- 資産運用を久しぶりに再開したい
という方向けの高金利定期預金プランとなっています。
こちらのプランも「退職金コース」「相続資金コース」と仕組みはほとんど同じです。
円定期預金と投資信託またはファンドラップの抱き合わせとなっており、預入金額は「総額500万円以上1000万円未満のプラン」と「総額1000万円以上のプラン」の2つがあります。
新規コース:総額500万円以上1000万円未満のプランの場合
総額500万円以上1000万円未満のプランの場合、円定期預金の金利が通常年0.125%(税引前)(参考)のところ、当プランの利用で金利は年1.0%にアップします。
※上記特別金利は当初3ヵ月のみの適用となり、その後は満期時点の円定期預金3ヵ月ものの店頭金利となります。
以下は円定期預金250万円と投資信託またはファンドラップ250万円を同時に申し込んだ場合のイメージです。
円定期預金に預けていた250万円の運用で得られる利息は約4,975円。
ここに投資信託またはファンドラップの利益も追加されるといった形です。
プランの詳細は以下の通り。
対象者 | りそなでりそなファンドラップ、投資信託いずれも過去3年以内に保有していない方 ※りそなファンドラップの新規ご契約金額は300万円以上。りそなファンドラップ(ウェルカムプラン)は対象外 ※一人1回限り利用可能 |
---|---|
預入金額 | りそなファンドラップ・投資信託(50%以上)と円定期預金(50%以下)を同時に総額500万円以上1,000万円未満 |
期間 | 3ヶ月 |
円定期預金3カ月もの金利 | 年1.0%(税引後 年0.796%) |
満期後の適用金利 | 満期時点の一般円定期預金3カ月ものの店頭金利を適用 |
申し込み | りそな銀行の店頭のみで受付 |
>>りそな銀行の投資信託・ファンドラップについての詳細はこちら
新規コース:総額1000万円以上のプランの場合
総額1000万円以上のプランの場合、円定期預金の金利が通常年0.125%(税引前)(参考)のところ、当プランの利用で金利は年3.0%にアップします。
※上記特別金利は当初3ヵ月のみの適用となり、その後は満期時点の円定期預金3ヵ月ものの店頭金利となります。
以下は円定期預金500万円と投資信託またはファンドラップ500万円を同時に申し込んだ場合のイメージです。
円定期預金に預けていた500万円の運用で得られる利息は約2,9875円。
ここに投資信託またはファンドラップの利益も追加されるといった形です。
プランの詳細は以下の通り。
対象者 | りそなでりそなファンドラップ、投資信託いずれも過去3年以内に保有していない方 ※りそなファンドラップの新規ご契約金額は300万円以上。りそなファンドラップ(ウェルカムプラン)は対象外 ※一人1回限り利用可能 |
---|---|
預入金額 | りそなファンドラップ・投資信託(50%以上)と円定期預金(50%以下)を同時に総額1,000万円以上 |
期間 | 3ヶ月 |
円定期預金3カ月もの金利 | 年3.0%(税引後 年0.796%) |
満期後の適用金利 | 満期時点の一般円定期預金3カ月ものの店頭金利を適用 |
申し込み | りそな銀行の店頭のみで受付 |
「新規コース」は、
- りそな銀行で過去3年間ファンドラップや投資信託の運用をしてない方
が対象となります。
この条件に当てはまる場合であれば、退職金や相続金の受取りから1年を過ぎてしまったという方も、その資金で申込可能ということですね。
このプランでも、投資信託またはファンドラップをセットで申し込むことで、定期預金により高い金利が適用されます。
ただし「退職金コース」や「相続資金コース」と同様、特別金利の適用は申込から3カ月間のみとなっていて、その後は通常の3カ月ものの定期預金の金利が適用される設定になっていますので注意をしましょうね。
以上、りそな銀行で用意されている資産運用プランと退職金・相続金の受取者やりそな銀行で投資信託やファンドラップを3年以内に保有していない新規加入者のみが利用できる専門プランをご紹介しました。
次の章では、ここまで何度も登場した投資信託とファンドラップについて詳しく見ていきます。
りそな銀行の投資信託・ファンドラップの特徴
さて、ここまで「退職金コース」「相続資金コース」「新規コース」を紹介しましたが、3コースとも共通して申込資金の50%以上は投資信託またはファンドラップで運用することが条件となっていましたね。
本章では投資信託とファンドラップについての簡単な概要と、定期預金と抱き合わせることによるメリットとデメリット、そしてりそな銀行の投資信託とファンドラップの特徴について説明をしていきます。
投資信託・ファンドラップとは?(メリット・デメリット)
投資信託とファンドラップとは簡単に言うと、どちらも資産運用をプロに任せて運用する投資方法のこと。
この運用のプロが数ある金融商品の中からいくつかを選定し、分散して投資をしてくれます。
(ファンドラップ)
ファンドラップの場合は、一人ひとりの運用目的や状況に合わせた投資方針を組んで運用。
投資資産の分配や、投資先商品、運用、調整、報告まですべてを代行し、結果を報告してくれます。
(投資信託)
個々のケースに合わせて投資方針を組むファンドラップと違い、一般の投資信託では予め投資の方針が決まっています。
この方針に基づき、あなたやその他複数の申込者の資産を組み合わせて、分散投資を行います。
これを見ると、「資産運用のプロが代わりに運用してくれるなんて、なんて頼もしいんだ!」と思いますよね。
確かに投資信託やファンドラップは運用をプロに任せるため、手間要らずで、投資初心者が個人で投資するのに比べると安全性も高めとも言えるかもしれませんが、いくつか注意しなければならないことも。
そこで続いて「投資信託またはファンドラップ」と「定期預金」のセットプランを選ぶ際のメリットとデメリットを簡単にお伝えします。
・投資もプロに任せるため手間いらず
・運用成績によっては、手数料の方が高くなる場合がある
投資信託やファンドラップで投資する金融商品の価値は常に変動しています。
うまく運用できればハイリターンを得ることもありますが、逆に言うとあなたの元本を減らしてしまうようなマイナスを被ることもあります。
また、投資信託やファンドラップで運用を任せるには複数の手数料が発生します。
運用成績が芳しくない場合には、運用益より手数料の方が高くなってしまう場合もあるので注意が必要です。
このように、残念ながらどんなにプロが運用してくれるからと言ってリスクがないわけではないので、もし投資信託やファンドラップとの抱き合わせプランを選ぶなら、
- 手数料の高いものを避ける
- リスクの高い金融商品を避ける
などのリスクヘッジを十分考慮して、投資商品を選ぶことが重要です。
次に、りそな銀行が取り扱う投資信託とファンドラップの特徴をそれぞれより詳しく見ていきましょう。
①りそな銀行の投資信託
まず、先に紹介した「退職金コース」「相続資金コース」「新規コース」の申込金条件を思い出してみましょう。
3コースとも共通して申込資金の50%以上は投資信託またはファンドラップで運用することが条件となっていましたね。
つまりどのコースも「総額500万円以上1,000万円未満」のプランでは250万円から投資信託を始めることができるということですね。
新規契約は300万円以上からに設定されているファンドラップと比べると、投資信託は比較的少額から投資可能ということになります。
では、りそな銀行の投資信託の基本情報を見てみましょう。
投資対象 | 国内株式、外国株式・債券・不動産等を扱う投資信託商品 |
---|---|
取扱信託商品数 | 約230種類 |
取引手数料 | ※各手数料は信託商品ごとに料率が異なります。 |
必要となるもの | 普通預金口座と投資信託口座の2口座 ※口座の開設に本人確認書類およびマイナンバーが確認できる書類が必要 |
りそな銀行の投資信託では、約230種類ほどの信託商品(ファンド)の購入が可能で、銀行の中ではまずまずの品揃えです。
退職金コース・相続資金コース・新規コースの運用の場合、店頭で担当者と相談のうえ申込みを行います。
窓口に行くと、担当者があなたの希望利回りや許容できるリスクの度合いに応じて、数ある信託商品の中からおすすめのものをピックアップしてくれます。
それぞれの信託商品は性質の異なるいくつかの投資対象を設定していますので、投資信託で運用すれば自動的に資産と運用リスクを分散することが可能です。
信託商品の特徴、必要手数料、そして当然ながら運用成績も、商品ごとにそれぞれ大きく異なりますから、以下のようなポイントをおさえて信託商品を選ぶと良いでしょう。
- 手数料が安い
- 純資産額が低すぎない(50億円以上が理想)
- 納得できる投資方針やリスクの取り方であるか
一つ目のポイントは手数料。
信託商品の購入にかかる購入手数料はゼロ、そして運用管理費用としての信託報酬は1%以下のものが好ましいと言えるでしょう。
特に信託報酬は、投資信託を保有中は常にかかるコストですので、中長期的な運用を目的とした投資信託の場合、低ければ低いほど良いでしょう。
二つ目のポイントは純資産額。
投資信託の規模は、純資産額という項目をれば一目瞭然です。
純資産総額の目安としては、余裕を持って50億円以上をキープしている物が良いでしょう。
純資産総額が10億円を切ると、信託商品の運用がストップしてしまう可能性もあるからです。
最後に最も重要なポイントが、ご自身で納得できる商品であるかです。
先に挙げた二つのポイントももちろんですが、信託商品の投資方針があなたが共感できる内容かということも最重要点として念頭に置いておきましょう。
商品の詳細は窓口でもご紹介されると思いますが、その前にご自身でもチェックしてみたいという方はりそな銀行のホームページにて確認も可能です。
繰り返しにはなりますが、投資信託は様々な要因により価値が変動する金融商品に投資するので、場合によっては元本を割り込みあなたの資金を減らしてしまう可能性もあります。
あなたの生活で将来確実に必要となる資産を割り当てるのは安全とは言えませんので、あくまでも余裕資金で運用をするようにしましょう。
それでは続いて、「投資信託・ファンドラップ」プランのもう一つの運用方法、ファンドラップについて見ていきます。
②りそな銀行のファンドラップ
りそな銀行のファンドラップは、投資の「方針目標設定、信託商品選び、運用、見直し、報告」まで、全てをあなたに代わって行ってくれるサービスです。
複数の投資家の資産を組み合わせて投資を行う投資信託と異なり、りそなファンドラップは完全にあなたのためだけのオーダーメイドプランとなっています。
そんなりそな銀行のファンドラップには、異なる運用方針に基づく2つのコースが準備されています。
2つのコースの大きな違いは、資金の運用方針です。
「スタンダードコース」は、インデックスファンドで運用し、経済指標をベースに運用成果を狙うもの。
「プレミアムコース」は、アクティブファンドで運用し、経済指標以上の成果を狙うものです。
アクティブファンドとは、一般的な経済指標をベースとせず、ファンドマネージャーが独自の選定基準で銘柄を選んで集中投資をするという形のファンドです。
インデックスファンドでの運用と比べ、高い利益を得られる可能性もある一方、運用での損失リスクも高くなります。
いずれのコースでも、まずはあなたと担当者で打合せを行い、約60種類の運用パターンからあなたに合う投資方針を決定。
方針が決まればあとは担当者が運用する信託商品を選定し、運用を開始。その後は、投資担当者からの年4回の運用報告を待つだけとなります。
これら全てをお任せするりそなファンドラップに掛かる手数料は、下記2種類。
「固定報酬型」「成功報酬併用型」から一つ選択。
②信託報酬
運用額に対し、年率で手数料が発生。
これらの手数料は最大料率と最小料率に幅があり、あなたの運用プランに応じて料率が確定します。
窓口で担当者の方と運用方針を決定する際には、これらの手数料を差し引いても十分な収益が見込めるのかを念頭に、過去の運用成績なども照会すると安心でしょう。
もしお勧めされた運用商品に少しでも不安を感じた場合には、その日は無理に契約せず、一旦持ち帰って考えてみるというのも大切です。
以上、りそな銀行で おすすめされている資金運用プランと、セットで申し込みが必要な投資信託、ファンドラップについてご説明をしました。
次の章では、りそな銀行で他にどんな金融商品を扱っているのか気になったので調べてみました。
受け取った退職金や相続金全てを投資に当てるのは難しいけれども、一部の資金でより少額から始めてみたいという方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
りそな銀行のその他の金融商品
りそな銀行のホームページには「お金を増やしたい」 という項目があります。
ここでは、先にご紹介した資金運用プランや投資信託・ファンドラップのほかに、現在取り扱いのある5種類の運用方法が紹介されています。
- ①NISA
- ②定期預金
- ③金銭信託
- ④外貨預金
- ⑤個人向け国債
詳しく紹介するとかなり長くなってしまうので、ここでは簡単な種類の説明とメリットデメリットのみご紹介します。
①NISA
2014年から制度がスタートし、今や広く知られるようになったNISA。
そんなNISAをおさらいすると、「成長投資枠の場合は年間240万円、つみたて投資枠の場合は年間120万円の投資金まで、株や投資信託などの利益や配当金に対し課税されない」という制度になります。
通常は、投資で得た利益に対し20.315%の税金がかかりますが、NISA口座では一定額の利益までは非課税になります。
非課税対象 | 株や投資信託の運用利益や配当金 ※配当金は受取方法が「株式数比例分配方式」である場合のみ非課税 |
---|---|
非課税投資枠 | 成長投資枠の場合:年間240万円 つみたて投資枠の場合:年間120万円 ※併用可 |
非課税保有限度額 (トータルいくらまで買える?) |
1,800万円 ※うち成長投資枠は1,200万円 |
非課税の対象期間 | 無期限 |
NISA口座資格 | 18歳以上 |
そんなNISAのメリットデメリットは、以下の通り。
・少額から運用可能
(利益と損失の相殺で税金を減らす方法がとれない)
・損失を3年間繰り越す「損失繰越」ができない
・NISAの株は「代用有価証券」にならない
②定期預金
「リスクのある運用方法は控えたい」
「高利回りよりも安全性を重視したい」
そんな方に向いているのが、定期預金。
満期までの一定期間は預け入れたお金が引き出せない代わりに、通常の普通預金よりも高い金利が約束されている金融商品ですよね。
「マイナス金利解除」となった今、以前と比べると金利も高くなり、手数料も掛からず元本割れの心配もないため、安全に資金を保管するという点では良いかもしれません。
りそな銀行の定期預金には、顧客の様々なニーズに合わせていくつかのコース・プランがあるみたいです。
そんな、定期預金のメリットデメリットは以下の通り。
・元本割れの心配がない
・手数料がかからない
・万が一金融機関が破綻しても、1,000万円までは預金保護の対象となる
③金銭信託
金銭信託は、個人や法人が信託銀行等に金銭を預け、信託銀行等がその金銭を管理・運用するものです。
預かった金銭は企業に貸し付けたり、投資したりして利益を目指します。
投資信託では、運用は運用会社が、信託財産の管理は信託銀行が行います。
代わって金銭信託では、運用も管理も信託銀行が行います。
金銭信託の種類は大きく分けて、2つ。
希望の運用方法が同じ人たちの金銭をまとめて運用します。運用のタイプとしては、安定的に収益を確保することを目的とした運用。信託期間の満了時に元本に損失が生じた場合、信託銀行等が元本を補填してくれのが一般的です。
(実績配当型指定金銭信託)「合同運用指定金銭信託」の一種ですが、元本に損失が出ても補填はしてくれません。運用タイプは、「合同運用指定金銭信託」よりも収益性をより意識した運用です。りそな銀行にもこの2つのタイプの運用プランが用意されています。
そんな、金銭信託のメリットデメリットは以下の通り。
・預入金額が少額で始めやすい
・銀行が破綻しても元本保証
・中途解約は原則不可(解約手数料が発生)
・信託銀行の貸付先企業が破綻すれば元本割れ
④外貨預金
外貨預金とは名前の通り、日本円ではなく外国の通貨で預金をすることです。あなたの持っている円資金を外貨に交換したうえで、預金をします。
「マイナス金利解除」となった今、大手銀行を筆頭に多くの銀行で普通預金や定期預金の金利引き上げが開始されましたが、それでも1%を満たすものは少なく、日本円を普通預金や定期預金で銀行に預けているだけではお金は一向に増えません。
そこで注目されているのが外貨預金。
一般的に外貨の方が日本円より金利が高い傾向にあるため、それだけ受取る利子も多くなります。
さらに外貨預金は、利子だけでなく、預入時と払戻時の為替レートの差により為替益が出る可能性もあるのです。
ただし外貨預金は円預金と異なり、取引には手数料が掛かります。
一つは、日本円から外貨へ交換する際の為替手数料。もう一つは、外貨から日本円に戻す際の為替手数料です。
これらの手数料は、取り扱う金融機関や通貨によってことなりますので、いくつかの金融機関の手数料を比べてみるといいでしょう。
そんな、外貨預金のメリットデメリットは以下の通りです。
・為替レート次第では為損益を狙える
・他通貨を保有することで分散投資の効果も
・外貨で引き出すことが可能
・為替手数料がかかる
・預金保険制度の対象外
⑤個人向け国債
国債とは、国が資金を広く借り入れるために発行する「債券」のことです。
つまり、国債を買う=国にお金を貸してあげるということになります。
この国債を購入し、決められた満期まで保有をすると、満期時に元本と利子が戻ってくるという資金運用方法です。
個人で購入が可能な国債は「個人向け国債」と呼ばれ、満期ごとに下記3種類から選ぶことが出来ます。
固定金利型で満期は3年
②「固定5年」
固定金利型で満期は5年
③「変動10年」
金利型で満期は10年
個人向け国債のポイントは「安全性」と「金利」。
日本政府が発行する国債は、国が責任をもって皆さまから借りた資金と金利の支払いを保証しているので、安全性は高いでしょう。
金利は固定型、変動型いずれの場合も最低金利0.05%が設定されていて、一般的な定期預金よりも金利が高い傾向にあります。
※ただし、2023年11月以降は「マイナス金利解除」により、多くの銀行で定期預金の金利が引き上げられました。現在は、商品によっては銀行の定期預金の金利の方が高いものも出てきていますので、運用をする際にはよくチェックしておくと良いでしょう。
国債は銀行や証券会社などで購入が可能です。
国債の購入にも様々なお得なプランがありますので、いくつかの金融機関を比べてから決定すると良いですね。
そんな、国債のメリット・デメリットは以下の通りです。
・定期預金よりも金利が高い(定期預金の商品によってはこの限りではない)
・少額~高額まで投資金額の自由度が高い
・投資信託やヘッジファンドと比べ収益性が低い
堅実運用で10%以上の利回りを狙いたいなら「ヘッジファンド」もおすすめ
退職金や相続金などのまとまった資金を手にした方の中には、「低リスクで堅実な運用ができる」という理由でりそな銀行を含む様々な銀行の定期預金プランをお探しの方も多いのではないでしょうか。
ここまでの解説で、りそな銀行が展開している「退職金コース」「相続資金コース」また「新規コース」は確かに利率も高く、銀行での運用ということもあり堅実な運用先であることは間違い無いでしょう。
とは言え、3ヶ月までという期限のある運用先なので、それ以降は一般的な利率が適応されて利回りは投資信託やファンドラップでの運用益しか期待できません。
一般的に投資信託やファンドラップの期待利回りは3~4%程度となるため、利回りとしてはあまり高くはありません。
また投資信託やファンドラップでは市場の下落局面では利益を期待できず、さらには運用の良し悪しに関わらず手数料が徴収されるため運用効率が悪くなるという点も注意点として挙げられます。
そこでこの章では、りそな銀行を通じての運用はできないものの、堅実運用にも関わらず10%以上もの利回りが期待できる「ヘッジファンド」をご紹介したいと思います。
ヘッジファンドとは、投資家から集めた資金をもとに株式や債券、為替、商品先物、デリバティブなどの国内外の金融マーケットへ投資を実施します。
それら運用で得た運用益の一部が投資家へ還元されるという仕組みです。
投資のプロに運用をおまかせできるので投資初心者や忙しい方でも安心というのは投資信託やファンドラップとの共通点となるでしょう。
しかし、投資信託やファンドラップでは1つのファンドに対して株式ファンドなら株式のみ、先進国ファンドなら先進国のみなどと、投資先が限定されてしまうので集中投資によるリスクが上がります。
一方のヘッジファンドでは、ヘッジファンドに出資をするだけで投資のプロであるファンドマネージャーが様々な金融商品の中からから「今利益が狙える金融商品」を選んで分散投資をしてくれるので、収益獲得が効率的です。
さらに投資信託では「空売り」や「レバレッジ」などの高度な戦略の実施が規制されているため、市場の下落局面では利益を狙うことができないのに対し、ヘッジファンドではこれら戦略の実施に制限が無いため市場の上昇局面・下落局面どちらでも利益の獲得を目指すことが可能となります。
また先述しましたが、投資信託やファンドラップでは運用の良し悪しに関わらず手数料が徴収されるため運用効率が悪くなるのに対し、ヘッジファンドの主な手数料である「成功報酬」は運用利益が上がったときにのみ徴収されるため、投資家が損をすることはなく非常に運用効率も良いのです。
ここまでの解説を簡単にまとめると以下の通りになります。
ヘッジファンド | 投資信託 | |
運用をプロにお任せできる | ○ | ○ |
分散投資 | ○ | △ |
下落局面では利益を期待できる | ○ | × |
手数料の徴収で投資家は損をしない | ○ | × |
ヘッジファンドのおすすめポイント
- 幅広い金融マーケットに投資を実施するので、リスクの分散・収益獲得が効率的
- 空売りやレバレッジなどの高度な戦略の活用で下落相場でも収益を狙う
- 主な手数料「成功報酬」は運用利益が上がったときにのみ徴収されるため投資家は損をしない
ヘッジファンドでは、投資信託で「△」や「×」となった部分を埋めることが可能。
最低投資額は500~1000万円からとなるため、退職金や相続金などのまとまった資金がある場合はより堅実でより高い利回りを目指せるヘッジファンドがおすすめなのです。
ちなみに以下は筆者おすすめの日本国内ヘッジファンド会社です。
ヘッジファンド | 特徴 | 公式サイト | 解説記事 |
---|---|---|---|
BMキャピタル | ・10年以上の運用歴 ・平均年間利回り10%以上 ・マイナスになった年ゼロ回 |
BM CAPITAL 公式サイト |
BM CAPITAL解説記事 |
ハイクア・ インターナショナル |
・関連ベトナム企業への事業融資 ・年間利回り12%(固定) ・500万円から出資可能 |
ハイクアITN 公式サイト |
ハイクアITN解説記事 |
BMキャピタルもハイクア・インターナショナルも、堅実で高い利回りを期待することができるのでおすすめ。
気になる方は公式サイトでの資料請求・面談申し込み(無料)または解説記事も是非ご参考ください。
りそな銀行の退職金定期預金プランまとめ
この記事では、りそな銀行おすすめの資金運用プランとその他の商品ラインナップ、そしてヘッジファンドをご紹介しました。
全体を見通しての私個人の感想としては、退職金、相続金の運用を目的としたりそな銀行の専門プランは、他行に比べて素晴らしく優れているとは言えないかなという印象です。
実際に退職金の運用でご利用される際は複数商品を比較・検討してご自身にぴったり合った商品を選択できると良いでしょう。
「退職金預け先ランキングから預ける銀行を検討したい」 「受け取った退職金のうち、一部を運用して増やしてみたい」 退職金を…